calas cafe and needfulthings

先週の雪の降った翌日、数年前、ここに引っ越してきた時に失敗したまま（今は最初が肝心と心から思います）、地層のように物が重なり合う、しゃれにならないあなぐらのような部屋の根本的な片付けをはじめました。
掃除や整理整頓は（やるまでは地獄ですが）はじめてしまえば最高に気分がすっきりするし好きなんですが、地層を掘れば掘るほど、過去にタイムスリップしたような、前職の書類とか、今はもう会えない人からの贈り物とか、昔描いた絵とか、膨大な情報でいっぱいになって、まあとにかく心がヒリヒリしたり、センチメント！という感じになってしまった。
一旦はじめると一旦めちゃくちゃになるのが僕の整理整頓なので寝るところもなく、途中で止めることもできず、もうれつに手を動かし、もうれつに頭は感情でいっぱいになり、掃除は終わりが見えず、換気のために窓全開で体は寒いし、最終的に夜中にちょっと吐いた。
究極にデトックスしたようにも思うし、もう感情大爆発！みたいな大きな動きに耐えられないぐらい歳を重ねたんだなと思いました。

綺麗になり始めた（まだ完全には終わっていない）部屋は今の自分のベスト！という感じの（自分的には）使いやすいイケてるいい部屋になった所も「おお！いつのまにか経験を重ねている！」と思いました。それだけが今回の光の部分だった。

溜め込むことや蓄積すること、それを見ないようにしてうまくいっていると思い込みながらなんとか生きていくこと、これからもたくさんするでしょう。
でもあの極寒のお手洗いでゲーゲー吐いていた夜のムードは忘れないと思います。
絶望と孤独とそれでも自分でなんとかするしかない感じ。この夜が永遠に続くのかと思った。
生きているとそうやってひょいっと深い闇に落ちる時がある。それもまた人生のスパイスですね！（今は元気です！朝、綺麗な部屋でめざめてご機嫌だった。）

経験は重ねて、溜め込みはしない、春節の時期にテーマが決まったように思いました。
あとちょっとがんばります。

さて、
calasでは初めての展示、横澤タクロウさんの展覧会がはじまります。


横澤タクロウ　イラストレーション展示
「回転木馬のデッドヒート」
2023/02/10(金)-02/26(日)
※水木定休日
11:30-19:30

展示が決まった後、本棚の整理をしていたらパタンと床に落ちた本が「回転木馬のデッドヒート」だったのでこの展示は何かある運命なんだと思う。（スピリチュアル？）
過去の作品を見せてもらった時、素敵だししゃれてるし、すごくいい！そしてなんだかそれ以外の感じもする、と思っていました。
展覧会のDMを見せてもらった時、ああヒリヒリするんだ、センチメント！と思いました。
歳を重ねるとどうしてもこうは描けない。
横澤さんの年頃のあの感じが全部まるっと入っている。
作品をみた人が、そう思えて、思い出して、うわ〜！っとなれるなんて、絵を描く人はすごいなと思うと同時に歳を重ねるのもいいものだな、と思いました。

ぜひお出かけください。